ども、ろどです。
最近忙しさにかまけて小説の類を読まなくなってしまってしまっていました。
クリエイターの端くれとしてこいつはイカンな…と思っていたところ、ツイッタで以下の記事をみつけました。
小野不由美さんの小説を原作にした中村義洋監督の『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』は監督が撮りたくないと言い、主演の竹内結子さんも脚本を読みたくないと言い、そして撮影が終わったらすぐに家に帰って鍵をかけて閉じこもり塩を撒きたくなるくらいに怖いらしい。俺には観られそうもない。
— タニグチリウイチ (@uranichi) 2015, 9月 29
小野不由美さんといえば『十二国記』で有名な方ですが、個人的には『屍鬼』のようなホラー小説が好きです。
最近この手の情報を集めてないのでコレは読んでみないと!ということで買ってみたのですが…
久しぶりに本当にいやーな感じのする小説でした。ドキュメンタリータッチで怪異の真相に迫っていく物語で雰囲気としては十年ほど前の映画「ノロイ」に近いかもしれません。主人公の姓名は明かされないのですが設定からして明らかに作者の小野不由美氏だと思います。
その小野氏が本を書くために読者から集めた怪談を整理している時に、偶然同じ建物の違う階でそれぞれ同じ怪異に遭遇している手紙を発見するところから物語は始まります。調べていくうちに怪異はその二部屋だけにとどまらず、付近の土地や部屋を『汚染』していっている事がわかります。
昔『リング』という作品がありましたが、この作品の斬新だったところはビデオテープという媒体に「呪い」が記録された為、呪いの発信者が成仏をしても呪いが残り続け、拡散していくというところでした。
この残穢も土地に残った「穢れ」を一種のウイルスの様に解釈しているとこのが斬新で、人間やモノに感染し広まっていく様子が描写されます。
一度「穢れ」に触れるとどこまでも追ってくる感じは「呪怨」っぽいとも言えるかもしれません。ビデオテープの様な記録メディアだとその媒体自体が廃れれば恐怖は薄まっていきますが、土地に呪いが記録されている本作はさらに時代を超えて恐怖を紡いでいくかもしれません。
最近あまり背筋の寒くなる思いをしていないというあなた「残穢」オススメですよ!
橋本愛主演で映画化もされてるようですね、こちらも気になります。